風のない十字路

邦楽洋楽のアルバムレビューを主に書いてます。

TM NETWORK 「Whatever Comes」


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2023年9月8日リリース

 

全Fanks待望のTM NETWORKのニューシングル。

『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』のオープニング曲として使用されている。

TM NETWORKの一般流通販売されているシングルCDとしては2014年の「LOUD」以来9年ぶりとなる。

 

シティーハンターの新たなオープニング曲として作られたこの曲は小室哲哉が「ライバルはGet Wild」とメディアで語っていたように36年という長い年月シティーハンターの顔、ひいてはTM NETWORKの顔でもあるゲワイを意識して相当力を入れて制作されたことが窺える。

 

イントロから高揚感溢れるギターリフとシンセで一発で「ああ、小室さんの作るTMの曲だわ〜」という安心感と興奮で満たされる。そして宇都宮隆の変わらない歌声にさらに頬が緩くなり、小室と木根尚登の絶妙なコーラスワークが曲を支えてくれているのを強く実感させられた。

 

そして絶対に外せないのは4人目のTM NETWORKのメンバーといっても間違いはない作詞の小室みつ子の紡ぐ明日への希望を記した歌詞もやはり素晴らしい!TMの長い歴史の要所要所では彼女の作詞した曲が存在感を示してきた。そして今回も40年目を来年に控えたこのタイミングで改めてTM NETWORKの健在ぶりに一役買ってくれて大感謝である。

 

6月にアルバム『DEVOTION』をリリース(オリコン初登場4位!!)している彼ら。これまであまり、というかほとんどなかったはずだか小室が積極的にギタープレイを披露しているのが驚いた。

「小室さんて鍵盤のイメージ強すぎてギター掻き鳴らす姿ってあったか?」と思ったがよくよく思い出すとglobeでのライブなどではギター弾いたりしてるのを見かけた。アルバム表題曲「DEVOTION」やこの曲「Whatever Comes」ではアグレッシブなプレイをしている。

つい数日前からライブツアーも府中からスタートさせたがステージ上では弾くのだろうか?

 

それにしてもウツさんはなぜもここまで歌声が変わらないのだろうか?そりゃあ年齢による身体の衰えは絶対あるはずだが、そういう意味ではウツさんはとんでもない気がする。2012年~2015年の頃からほぼ変わらないし、さらに声の甘さに磨きがかかっているようにも思う。60代半ばであの歌声は反則ではないか。まあTHE ALFEEとかいうバケモン3人組もいるが(笑)

 

木根さんにおいてはエレキギターの巧みさがめちゃくちゃ上がっていたのが先日見たYouTubeのゲワイの映像でわかった。「え!?木根さんてばギターソロ思いっきり弾いてるじゃんか、凄ッ!」となったのが記憶に新しい。見た目は木根さんが一番変わらないのも木根さんらしい?と思った。

 

御三方それぞれがこの年齢にしてさらにブラッシュアップしていくのがとにかくかっこいいし、尊敬できるな、と。

この「Whatever Comes」で今現在の最新形態のTM NETWORKを見せて聴かせてくれていることはリスナーやFanksに希望と勇気を沢山与えてくれている。これからも僕は彼らを聴いて生きていきたいと思った。

 

このCDの4曲目にはゲワイの最新リマスターである「Get Wild」(2023Remarter)が収録されているが、発売から36年が経とうとも不思議と古さを全く感じない。これは本当に凄い事だと思う。いつ聴いてもどの時代にでも通用する名曲中の名曲だ。すごいぞTM NETWORK