風のない十字路

邦楽洋楽のアルバムレビューを主に書いてます。

TMN『Time Capsule』 - アルバムレビューvol.94

094

1996年12月リリース

1. 金曜日のライオン
2. 1974 (16光年の訪問者)
3. アクシデント
4. DRAGON THE FESTIVAL (ZOO MIX)
5. YOUR SONG (”D”MIX)
6. Come on Let’s Dance (This is the FANKS DYNA-MIX)
7. GIRL
8. All-Right All-Night (No Tears No Blood)
11. KISS YOU
12. RESISTANCE
13. BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)
14. SEVEN DAYS WAR
15. COME ON EVERYBODY
16. JUST ONE VICTORY (Remix Version)
17. COME ON EVERYBODY (WITH NILE RODGERS)
18. KISS YOU (KISS JAPAN)
19. GET WILD ’89
20. DIVE INTO YOUR BODY
21. THE POINT OF LOVERS’NIGHT
22. TIME TO COUNT DOWN
23. RHYTHM RED BEAT BLACK
24. RHYTHM RED BEAT BLACK (VERSION 2.0)
25. LOVE TRAIN
26. WILD HEAVEN
27. 一途な恋
28. Nights of The Knife
29. Detour

赤字はお気に入り曲


【概要】

TM NETWORK初心者であった僕が本格的にFanks(TM NETWORKファンの総称)
になった記念すべきベストアルバム。
1994年の終了(解散)以降はリーダー小室哲哉trfをはじめとするプロデュース業に
専念し、手がけるアーティストは大ヒット。「小室ブーム」を巻き起こした。
ボーカル宇都宮隆、ギター木根尚登もそれぞれソロ活動を行っていた。
1996年に入り、小室ブームが最盛期を迎えると、宇都宮も木根も小室プロデュース
のソロ作品を発表し、再び3人での活動再開への期待が膨らんでいく。
(しかし実際に再結成し活動しはじめたのは1999年)

そういう世間の期待を煽る意味でも重要だったこのベストアルバム
『Time Capsule all the singles』は副題が示すとおり、彼らのシングル曲をすべて
網羅した作品になっている。TM NETWORK / TMNの初心者向けであると同時に
アルバム収録時にバージョン違いが多数あるため純粋なシングルバージョンを手軽に
聴ける
というコアファン向けの作品でもある。

1996年発売作品ながら2016年現在も廃盤になっていない。
おそらく上記のような理由からだろう。


【特に好きな曲レビュー】

1.金曜日のライオン
記念すべきデビューシングル曲。タイトルや歌詞の内容は正直よくわからないが
そのサウンドは当時かなり斬新だったのではないか。2014年『DRESS2』でも
選ばれリプロダクトされて新たな魅力を感じさせてくれている。

2.1974
当時なぜか北海道地域でのみスマッシュヒットしたらしい。デビュー前にこの曲
でコンテストに優勝しデビューにこぎ付けたという逸話がある。

6.Come on Let's Dance
個人的にかなり好きなダンサブルナンバー。2012年以降のライブでは
「Come on Everybody」とのクロスオーバーで演奏されることが多い。
『DRESS2』でも鮮やかに生まれ変わっている。

7.GIRL
ウツさん(宇都宮)がたいへんお気に入りのバラードナンバー。しかしあまりライブ
での演奏機会がなかったようでそれが不満らしい(笑)シングル曲では数少ない
バラードである。

10.Get Wild
TM NETWORKGet Wild という図式が成り立つくらいの代表的な1曲。
アニメ「シティーハンター」のED曲としても有名であり、このオリジナルバージョンを
はじめ非常に数多くのバージョンが存在する。あの宇多田ヒカルも好きである。
僕が一番聴いた回数が多い曲(邦楽洋楽すべての曲の中で)だろう間違いなく。
最新の「Get Wild 2015」は11分の長い曲だが、「今現在の音」でアレンジされて
いて斬新でかっこいい。

13.BEYOND THE TIME
ゲワイ同様にアニメ主題歌という立場上、今現在でも人気の高い名曲。
劇場版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の主題歌である。アニメの世界観を
完璧に表現したそのメロディは小室さんの凄さをまざまざと見せ付けられる。
2013年のライブで病気から復帰後にウツさんがはじめて歌唱した曲でもある。

16.JUST ONE VICTORY
彼らの名盤のひとつ『CAROL』の中で終盤に収められている「勝利の歌」である
ライブでも定番曲のひとつで非常に盛り上がる。僕がはじめて参加した2014年の
ライブでも演奏してくれたのでさらに好きになってしまった。
このアルバムには未収録だが(B面のため)「Still love her」はアニメ「シティーハンター2」
のED曲としても有名であり冬の名曲だ。

21.The Point of Lovers' Night
TMNETWORK名義のシングル曲としては2016年現在で唯一のオリコン1位曲である
ロックバラード。僕がTMを好きになった初期にかなり聴きまくった記憶がある。
この曲はシングルバージョンは上記の通りTM NETWORK名義なのだが、アルバム
バージョンでは改名後のTMN名義だったりする。

23.RHYTHM RED BEAT BLACK
このアルバムで本格的にFanksになる前にゲワイの次に大好きになったダンサブルな曲。
とにかく曲のかっこよさに完璧にノックアウトされてしまった思い出がある。
TMN期の曲はそこまで入れ込んで好きではないが、この曲だけは別格だったりする。
そのため去年3月に参加したライブ「30th FINAL」で1曲目に演奏された時はアドレナリン
が出まくりで狂喜乱舞のトランス状態であった(笑)

25.Love Train
ゲワイと同様に知名度がかなり高いバラード曲。90年代に入り、「カラオケで歌われる」
ことを意識して作ったという小室さんの狙い通りにダークな雰囲気ながらもキャッチーな
サビで歌いやすいこの曲、TM NETWORKの最大のヒット曲(唯一の50万枚超え)と
なった。とにかくPVでのウツさんの色気のあるかっこよさは異常。

28.Nights of the Knife
当時のラストシングル曲。オリコン1位も記録し、なんとオリコン史上通算500作目の1位曲
でもあった。かなり感動的で終わりと始まりを思わせる名曲なのだが、個人的にはそこまで
大好きというわけではない(笑)

29.Detour
このアルバムの最大の目玉がこの曲だ。簡単にいうと「新曲」である。しかしこの時は
TMNでもTM NETWORKでもなく3人の連名での名義になっている。とても優しげな
雰囲気のメロディのバラード曲。サビでの3人でのコーラスは控えめながら美しい。
2016年現在、この曲を聴くことのできる作品はこのアルバムのみである。


【アルバムの感想】

発売当時、解散後2年以上経っていながらもオリコン最高3位で50万枚以上を
売り上げるヒットを記録したこのアルバム。Fanksの期待も相当に高かったという
ことだろう。オールタイムベストということもあり、一番わかりやすいベスト盤作品
ということか。

僕がFanksになったのはこのアルバムのおかげだ。それまではゲワイしか知らなかった
が彼らのシングル曲たちを聴いて、その虜になってしまった。そして今に至る。

1996年、TM NETWORKという最高のトライアングルに出会いFanksになって
20年になる。長いものだ・・・


 

Get Wild(2013年のライブバージョン)


Love Train(PV)


金曜日のライオン(PV)
いろいろとツッコミどころ満載


RHYTHM RED BEAT BLACK(PV)
ウツさんかっこいいけど、木根さんの扱いヒドイ・・・