風のない十字路

邦楽洋楽のアルバムレビューを主に書いてます。

木村カエラ『10years』 - アルバムレビューvol.132


2014年6月リリース

01.happiness!!!
02.Magic Music
03.リルラ リルハ
04.Sun shower
05.You know you love me?
06.Butterfly
07.TREE CLIMBERS
08.ワニと小鳥
09.STARs
10.You
11.dolphin
12.Level42
13.yellow
14.リリアン
15.マスタッシュ
16.Whatever are you looking for?
17.Ring a Ding Dong
18.LOVELY
19.My Love

 

本日6月23日は木村カエラの歌手デビュー日です。
そして今年は記念すべき15周年となっています。おめでとうカエラ!!!
と、いうことで5年前のデビュー10周年時に発売されたベストアルバム
『10years』を軽くレビューしてみたいと思います。

 


 

01.happiness!!!
2ndシングル。アルバム『KAELA』収録。
デビュー間もない頃のカエラが作詞した1曲でファン人気はNo.1。自身が日々感じる
幸せを綴った渾身の1曲となっていてカエラ自身もとても大事な曲と位置付けている。
PVはカエラの友人も参加しており楽しげな雰囲気でこの頃のカエラはキュートすぎる。

02.Magic Music
6thシングル。アルバム『Scratch』収録。
3分に満たないポップチューンだが、木村カエラというキャラクターをよく表して
いると思う。ライブでも定番曲。

03.リルラ リルハ
3rdシングル。アルバム『CIRCLE』収録。
なんといっても木村カエラを一気にメジャーにのし上げた最大のヒット曲でもあり
代表曲。ボーダフォン(今のソフトバンク)のCMに起用されてカエラ本人も出演して
いた。saku sakuからのファンはこのヒットぶりに狂喜したとかしないとか(僕です)
キャッチーなサビメロがとにかく素晴らしい。

04.Sun shower
19thシングル。アルバム『Sync』収録。
母親となったカエラが作り出した名曲。それまでのどこか奇抜で色眼鏡で見られがち
カエラの印象をガラッと変えた穏やかなバラード。曲全体に漂うとにかく優しい
雰囲気が心を洗い流すかのよう。2013年のライヴで生で聴けた時は鳥肌モノでした。

05.You know you love me?
アルバム『KAELA』収録。
デビュー前のカエラが組んでいたバンド"animo"の曲。全編英語詞という洋楽好きな
カエラの趣向がモロに出ているロックチューン。とにかく若さというか勢いがすごい。
今のカエラにこういう曲をぜひ作ってもらいたいところ。

06.Butterfly
配信限定シングル。アルバム『HOCUS POCUS』収録。
今や結婚式の超定番ソングとなっている。カエラ自身、結婚する
友達のために作ったということらしい。この曲が世に出て以降は一般の方のカエラ
対するイメージは「Butterflyの人」がかなり強い気がする。しかし僕はこの曲はそこ
まで好きなわけではない(笑)

07.TREE CLIMBERS
7thシングル。アルバム『Scratch』収録。
ロックなカエラといえばこの曲。そして東京モード学園のCMソングとしても印象が強い。
作曲はカエラとのタッグで多くの名曲を生み出したアスパラガスの渡邊忍。この曲での
ライヴのカエラはもうとんでもなくカッコイイ。

08.ワニと小鳥
前述「TREE CLIMBERS」のカップリング曲。アルバム『Scratch』収録。
A面曲と180度変わりファンシーポップな1曲でファン人気も非常に根強い。メロディー
が不思議と切なさがあり詞の内容もカエラでなければ書けないだろう。この特徴的な
曲を作ったのはNIRGILISの岩田アッチュ。

09.STARs
アルバム『+1』収録。
シングル曲ではないが、キレートレモンのCMソングとして起用されていた。
というかシングル曲にしても普通にヒットしたであろうと思う。カエラの楽しそうな
ボーカルが映えるポップチューン。作曲はフリージャズバンドNATSUMENのA×S×E。

10.You
5thシングル。アルバム『CIRCLE』収録。
シングルとしては初のミディアムテンポナンバーであった。とにかくPVがへんてこりん
で笑ってしまう(曲とあまりにもミスマッチで)。サビ直後に転調しての短いギターソロが
入るのがなんともカエラらしい。

11.dolphin
アルバム『Scratch』収録。
カエラ史上、最高のロックバラード曲。この『10years』の楽曲人気投票に僕も参加
したが3曲選ぶ中にこの曲も入れたが、無事に選ばれた。やはり名曲だったのだと安堵
したのを覚えてる。自分をイルカに例えた情熱的なラヴソング、素晴らしいの一言。

12.Level42
デビューシングル。アルバム『KAELA』収録。
雑誌モデル、sakusakuのMCを経てついに夢だった歌手に。この42という数字は
sakusakuの放送しているTVKのチャンネル番号である。もう混じりっ気なしのストレ
ートなロックでPVでギターを弾きながら歌うカエラ、初々しい。

13.Yellow
10thシングル。アルバム『+1』収録。
カエラ史上、最高のロックチューン。こんなクールで激しくてカッコイイカエラ最高!
カエラはキーの高い声もノーマルな声も耳なじみがよく好きなんだけど、この曲などで
聴かせる図太い低いキーの声は素晴らしい。ハイライトはラスト、畳み掛けるような
演奏に負けない英語詞を歌いあげるカエラだ。

14.リリアン
ベストアルバム『5years』収録。
当時『5years』にて初めて世に出された曲。どちらかといえばファンシーポップな曲で
ジャンル的にはそこまで好きじゃないはずが、その全体を擁するメロディラインが秀逸
で一度聴いて大好きになってしまった。作曲は亀田誠治氏(「dolphin」も作曲している)

15.マスタッシュ
12thシングル。アルバム『HOCUS POCUS』収録。
マンダムの整髪料のCMソング。サビはポップだがそれ以外はロックな少し変わった曲。
ぶっきらぼうなボーカルスタイルが魅力的だ。ギターソロはなんとカエラが弾いている。

16.Whatever are you looking for?
アルバム『KAELA』収録。
切々と歌い上げる軽やかなバラードナンバー。10代のカエラじゃなければ作れなかった
んじゃないかと思うほど、良い意味で青臭さが感じ取れる。同じ年齢のアヴリル・ラヴィ
ーンの「Anything But Ordinary」(1st『Let Go』収録)と似た雰囲気がある。初期の
カエラの名曲だ。

17.Ring a Ding Dong
15thシングル。アルバム『8EIGHT8』収録。
カエラ初のオリコン1位曲。瑛太との結婚後、初のシングルでドコモのCMソング。
こういう曲も僕はそこまで得意ではないのだが、当時「銀魂」の中でネタ的に使われた
のをきっかけに聴きなおすことに(笑)しのっぴこと渡邊忍が作曲しているのも驚いた。

18.LOVELY
(当時の)新曲その1。
ファンシーポップど真ん中な1曲。リプトンのCMソング。そこまで好きではなかった。

19.My Love
(当時の)新曲その2。
「Sun Shower」に負けず劣らずの優しさ全開のバラード。母親になってからのカエラ
バラードは歌詞の説得力も増している。新たに名曲が誕生した。


 

この『10years』はただシングル曲を並べただけの『5years』とは違い、1ヶ月かけての
ファンの楽曲人気投票で選ばれた上位17曲が収録された、いわばファンベストとなっていて。
カエラファンにはもちろんのことだけど、一般リスナーにも最適なカエラ入門盤だと思います。

15周年の今年は今のところこういうベスト盤的な作品のリリースのアナウンスがなく、
7月末に3年近くぶり(カエラのオリジナルアルバムでは最大のインターバル)のアルバム
『いちご』をリリースを控えている。

『10years』以降にも良曲は数多くあるが、現時点ではこのベスト盤が納得の内容だろう。

木村カエラはデビューした時から今も基本的なスタンスは変えずにコンスタントに作品を
リリースしてきたけど、これからも彼女なりの音楽を作り続けてほしいと願っている。
僕が好きな歌手で唯一、デビューから追っているのは(追えている)カエラのみ。
これからも健康にがんばってほしいものです。以上。