風のない十字路

邦楽洋楽のアルバムレビューを主に書いてます。

B'z『FRIENDSⅡ』 - アルバムレビューvol.98

098

1996年11月リリース

1. Friends II
2. SNOW
3. 傷心
4. BABY MOON
5. sasanqua~冬の陽
6. ある密かな恋
7. きみをつれて

赤字はお気に入りの曲 


【概要】

1996年作品レビュー第4弾はB'zのミニアルバム『FRIENDSⅡ』
でいきます。以前2013年のベストアルバム発売に合わせてオリジナル
アルバムはすべてレビューしてしまったけれどミニアルバムはやって
いなかった。


【全曲レビュー】

1.Friends II
インスト曲。松本さんのギターのみの演奏で約1分の小曲。
前ミニアルバム『FRIENDS』の「Friends」をカバーしている。
この曲のみ聴くとB'zのアルバムだとは思えないくらいしっとり
ムード満載。


2.SNOW
ピアノとドラムスがメインの静かなバラード曲。稲葉さんは普段あまり
使用しないファルセット(裏声)を多用しているのも特徴だ。20年前の
年末の「ミュージックステーションスーパーライヴ」にて演奏された他
ライブツアーでもこのアルバムの曲では唯一演奏された。

3.傷心
アルバムのリード曲ともいえるロックナンバー。CMでもこの曲が使用
されていることや前述のMステでも2と共に演奏されている。だが公の
場での演奏はこの時のみである。異色なこのアルバム中では一番
B'zらしい雰囲気がある、ギターソロも激しいし稲葉さんのシャウトなど
も聴くことができる。ただ曲中にフルートのような楽器を使っていたり、と
別のアプローチもしている。

4.BABY MOON
アダルティなアルバム中で最もアダルティさが高い1曲だろう。この
曲はジャズというかボサノヴァ風なアレンジがされていて渋い渋い。
ギターも終始クリーントーンの音色を聴かせてくれる。

5.sasanqua~冬の陽
4分以上もある長めのインスト曲。松本さんの独壇場といったところか。
普段のB'zとは当然違い、非常にジャージーでブルースのノリに近い
演奏だと思う。じっくりとギタープレイを堪能できる。

6.ある密かな恋
かなりポップよりな曲でギターカッティングもB'zらしさが垣間見れる。
しかしところどころでリズムがファンクっぽさを聴かせてくれる、サックス
も目立ちはしないが効果的に挿入している。都会的なイメージだ。

7.きみをつれて
サックスのイントロが耳に残るラストナンバー。比較的しっとりとした
曲でレゲエやファンクの要素を感じるのだが、曲の後半は一転ハードな
ギターソロが響きわたる、かなり熱のこもったプレイで素晴らしく聴き応え
充分だ。
B'zでもここまで長く激しいギターソロもなかなかない。
隠れた名曲だろう。そして最後は静かなピアノで締めくくる。


【アルバムの感想】

96年末にリリースされたミニアルバムであるが、これ以降2016年の現在
までミニアルバムとしてのリリースは途絶えている。僕は密かに
『FRIENDSⅢ』を待ち続けている。こういう王道からあえて外した作品を
B'zがまた出してくれないものかな。


全7曲(1曲目は1分のインストなので、実質6曲か)すべて違う魅力を感じさ
せてくれるB'zの力量のなせるワザだろうか。

96年のB'zは他の90年代の年と比べるとリリースが少なく寂しいのだが
このミニアルバムのリリースはとても嬉しかったのを覚えている。
そしてミニアルバムながら150万枚近いセールスを記録しているのも
凄いところだ。

ジャケットに写る女性にドキドキしたな、CMじゃ特にそうだったな。
中学生には刺激が強いよね(笑)


 
前述の96年のMステスーパーライヴの映像「傷心」
稲葉さんかっこよすぎですわ!



アルバムのCM